キリン×京都市

プロフィール

会社名 小丸屋住井

名前 藤井 泰輔

生年月日 1988年8月30日

出身地 京都市

経験年数 3年

京丸うちわとは

京の花街では、夏の挨拶に芸妓さんや舞妓さんがお得意先へ名入りのうちわを配る風習がございます。毎年初夏の頃になると、お料理屋さんやご贔屓(ひいき)の店先に、きれいどころの名前が華やかに飾られている光景を目にします。小丸屋では代々京丸うちわを作り、花街の文化を支えております。

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想い

夏になると芸妓さん・舞妓さんがご贔屓(ひいき)どころへ配る「京丸うちわ」。このうちわが市場小路さんの店先や店内を華やかに彩り、お客様に「京都らしい雰囲気」と共に「おいしいビール」・「おいしい料理」を楽しんでもらえるように私自身も今回の企画を楽しみながら頑張ってうちわを作っていきたいと思います。

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コンセプト

他の伝統工芸品と異なり、決まった「うちわの形」があるため、デザインをこだわるというよりは、お客様に一番京都らしさを感じられるものを作成しました。うちわはイベントでの一つの顔になるため、「キリンビールさんはこんなこともやってるんだ。」と思って頂くきっかけになればと思いました。

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作り終えての感想

表面の聖獣のロゴマークを大きく配置したことでインパクトもあり、かっこいい仕上がりになったと思います。これからの季節、この団扇を扇ぎながら飲むビールはさぞおいしいことでしょうね。京丸うちわは骨がしっかりしていてすごく丈夫なので、これからも市場小路さんでずっと愛用していただけることを願っています。

作成手順

会社概要

小丸屋住井の歴史は、千年以上と推測され、代々口伝によりそれが伝えられてきました。当時、公家であった住井家は時の帝より「伏見深草の真竹を使い、団扇作りを差配せよ」との命を受け、深草の地の人々を動かし、天正年間(1573~ 92年)に「深草うちわ」を確立しました。江戸時代に入ると団扇や扇子文化が開花し、この京都伏見の「深草うちわ」が全国的に名を馳せました。四国にて有名な「丸亀うちわ」や岐阜市の工芸品である「岐阜うちわ」も元を辿れば小丸屋の先祖がその地に伝えたものです。住井家と歌仲間であった瑞光寺開祖・元政上人が考案された「元政型深草うちわ」など、当時より多くのうちわが愛用されていた記録が残されています。以降、舞扇子や夏扇子、手ぬぐいなども取り扱い始め、京都五花街の芸妓・舞妓さんの名入れ「京丸うちわ」も登場します。また、代々芸事には造詣が深く、日本舞踊のかづらや衣装、小道具なども多く所有していたため、戦後には「小丸屋小道具店」を始め、全国に名が広まったこともあり、時代の流れと共に衰退の一途をたどる団扇文化も現在まで守り続けられております。今日では、京都の春の風物詩「都をどり」「京おどり」「鴨川をどり」「北野をどり」の舞扇子や舞台小道具を担当しており、また日本全国の各流派師匠の舞踊会の小道具、狂言とつけ打ちをし、裏方として舞台を支え続けております。先人より引き継いだものを次の世代へと引き継ぎながら、京都の文化を世界へと発信しています。
(※京丸うちわは小丸屋の商標登録商品です。)

ギャラリー